萩焼窯元 納富鳥雲 陶歴
萩焼によせて
萩焼は、今から約三八〇年位前、文禄、慶長の役
(一五九二年)の後、藩主毛利輝元公に招かれました朝
鮮の陶工、李勺光・李敬の兄弟によって慶長年間萩に窯
を開いたのが始めでございます。
初期の作品は李朝期の茶碗を写したもので「唐津」と
区別がつかないほどよく似ておりましたが享保年間
(一七一六年)大道土が発見されましてからは、はだ合
いもやわらかくなりまして、使用しはじめますと次第に
色や光沢が変化して、いわゆる「萩の七化」といわれる
萩焼特有の持味となり、これを古くから多くの茶人に愛
用されているものでございます。
先人の遺した素晴らしい技術を継承しまして常に「優
雅」を作品に表わすことを念願しております。
陶房は萩市内の南端に近く深い緑につゝまれた山麓に
俗塵をさけ松風の音を友として日々努力をしている次第
でございます。
どうぞ来萩の節はお遊びにおいで下さい。
お待ち申し上げております。
合掌
略歴
大正10年11月12日生 | ||
昭和26年 | 萩焼卸商を止め、作陶生活に入る(慶山窯) | |
昭和46年 | 鳥雲窯 築窯 独立 | |
昭和50年 | 東武デパート 個展 二回 | 東京 |
以後隔年 | 本田ギャラリー | 大阪 |
天満屋 | 岡山 | |
井筒屋 | 小倉 | |
岩田屋 | 博多 | |
小田急デパート | 東京 | |
益田ギャラリー | 東京 |
萩焼窯元 大華山鳥雲
納富鳥雲