大阪錫器について

錫器の歴史は古く紀元前1500年もの昔、
エジプト王朝時代の古代都市の遺跡より錫の酒器が発見されています。
錫独特の光沢と融点の低い(約230℃)性質は
古くより世界各国で器物等の製作に用いられてきました。

我が国では7〜9世紀の頃、遣隋使・遣唐使により渡来し、
宝庫として名高い奈良正倉院にも数点保存されています。

古来、神酒徳利、榊立等神仏器具を中心に茶壷、茶托等を製作し、
宮中等ごく一部の方々に愛好されていましたが、
江戸時代になり広く一般的に使用される様になりました。
その後技術の進歩により、酒器、茶器、食器、装飾品等
あらゆる器物類を製作できるようになり一般家庭用食器として、
又ご進物、ご贈答、記念品として皆様方のご愛顧を頂いております。

昭和58年3月、通産大臣(現経済産業大臣)より
伝統的工芸品「大阪浪華錫器」として、指定を受けました。

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